修理依頼で古い珊瑚模型製のEF58が手元にやって来ました。
オープンフレームのモーター等から30~40年くらい前の物と思われます。
落下させたとかで2エンド側の先頭部が外れ、痛々しい状態です。
他にもつかみ棒は激しく曲がり再起不能、パンタシューと信号炎菅が紛失、ボディにもかなり歪みが発生していました。
まず上周りから手をつけることにして、接着品を取り外し、塗装剥離を実施。
全体に雑な組み立てですが、部品を台無しにするヤスリ掛け等は行われていないことが確認出来、なんとかレストア出来そう
との感触を得て、ひと安心。
ハンダ付け部分を外し、部品に残ったハンダを削っていきます。
これで元のバラキット状態に戻ったわけですね。
先頭部が上下2分割になっていました。当時は一体成型が困難だったんでしょうか?
他にランボードは足が一部無くなっていて、組み立て時に修正する必要が出てきました。
先に触れた2分割の先頭部をハンダ付けしたところです。
プレス加工では折れ目がはっきりしないので、ヤスリをかけて折れ線をきっちり出していこうとしています。
また、側窓サッシが省略されていたので、自作新製しました。
両先頭部とボディが接合され、箱になった状態です。
ヘッドライトの取り付けについて、部品の穴に合わせて付けると、ライト先端がおでこに埋もれる感じになるため、2mm程前に出る様に取り付けました。
ただこうするとライトの後ろ側が大きく隙間が開くため、真鍮板で裏打ちし、表にはハンダを盛り上げヤスリ修正しました。
キットの元形状は裾の飾り帯がなくステップ状に2枚の板が飛びだす形をしており実車とはかけ離れているため、ステップ削除と飾り帯追加。
窓上の水切りやヘッドマーク掛け等取り付けるとやっとゴハチらしい表情になってきました。
初期状態と比較してみます。
大分良くなったと自己満足していますが、ここまでで約3ヶ月かかってしまいレストアはキットを新規に作るより遥かに手間がかかることを実感。
上周りが完成したところです。
元部品からの変更は、パンタグラフ:KATO、避雷器:エコーモデル、ホイッスル:天賞堂です。
元部品が無かったり、変形が激しく使えなかったものは、信号炎管:天賞堂、各部手すりおよびフック:洋白線自作、雨樋および運転席側窓サッシ:真鍮板自作
です。また、避雷器の位置、運転席窓下手すり位置、ドア手すり位置も修正しています。
元の状態からかなりグレードアップしたと思いますが、いかが。
下まわりのチェック開始。
先台車および主台枠は後回しにして、ギアボックスを開けてみます。
予想通りグリースは完全に変質して粘土状態になっています。まあ、これは拭き取って新しいグリースに交換してやれば何とかなるでしょう。
問題はこのモーター。
回ることはまわるんですが、単体でも凄まじい音をたてます。ということで、モーターは新しいものに交換決定。
で、ジョイントをどうするか迷ったが、どうせなのでモーターと一緒に換えることにした。
モーターブラケットを自作してCANON EN22モーター装着。エンドウのMPギア用ユニバーシャルジョイントでギアボックスへ接続。
走らせてみるとギアボックスからの音が結構大きい。ギアボックスは何とか使いたいので、もう少し調整を試みることにする。
上まわりの方は塗装を行い、完成間近になっています。塗る前は何色にするか、かなり迷ったんですが、ぶどう色2号で塗装。
全検出たての感じで、艶ありピカピカ仕様としました。なかなか良いと思っています。
作業中につき、進行に合わせ徐々にアップしていきます。
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最初、「これ直せる?」と言われたので修理依頼と思ってましたが、「直せるんだったらあげるよ」ということでした。ラッキー。
久しぶりに少し進めました。
先台車上のフレームが上下逆に組まれていたため、カーブで先輪に接触しショートしまくりでしたので
フレームを組み直し。さらに先台車と一緒にフレームも首を振る様に改造しました。
フレームごと首を振った状態。ピンボケですいません。これで、大分小さな曲率でも走れる様になりました。
カプラー下のステップは天賞堂のロストパーツです。
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